ハワイの不動産は、日本にお住まいのままでも購入できます。ただし、契約の進め方や「エスクロー」と呼ばれる仕組みなど、日本とは違う点がいくつもあります。
この記事では、ホノルルで日本語対応の不動産エージェントをしている私(和田ゆうこ)が、日本からハワイの不動産を買うときの流れを8つのステップでご紹介します。初めての方が「次に何が起きるのか」をイメージできるように、それぞれの段階で確認しておきたいことも書きました。
この記事は一般的な流れのご紹介です。実際の手続きや条件は、物件・購入方法・お客様の状況によって変わります。税金や法律については、必ず専門家にご確認ください。
購入の全体像
- 1ご希望の整理と予算決め数日〜数週間
- 2資金計画数日〜数週間
- 3エージェント選び数日
- 4物件探しと内覧数週間〜数か月
- 5オファーと条件交渉数日
- 6エスクローと物件の確認約30〜60日
- 7署名と残金の送金決済日の前
- 8登記・鍵の受け取り決済日
現金購入なら、契約からお引き渡しまでおよそ1か月前後、ローンを使う場合はもう少し長くかかるのが一般的です。
1ご希望の整理と予算決め
最初に、「なぜハワイに住まいを持ちたいのか」を整理します。ここがはっきりすると、物件選びがぐっと楽になります。
- 使い方:ご家族の別荘として使う/将来の移住に備える/使わない期間は貸し出したい
- 滞在の頻度:年に何回、どのくらいの期間ハワイにいらっしゃるか
- エリア:ワイキキ、アラモアナ、カカアコ(ワードビレッジ)、カハラなど
- 間取り:スタジオ、1ベッドルーム、2ベッドルームなど
- 予算:物件価格に加えて、購入時の諸費用と、毎月の管理費・固定資産税などの維持費も含めて考えます(最新の価格の目安は「ハワイのコンドミニアム購入の相場」へ)
「貸し出したい」とお考えの場合は特に注意が必要です。ハワイ(ホノルル)では短期の貸し出しに厳しいルールがあり、建物や地域によってできることが大きく異なります。購入前に必ず確認しましょう。
2資金計画(現金かローンか)
日本にお住まいの方の場合、現金で購入される方が多いのが実情です。アメリカの金融機関で外国人向けのローンを組める場合もありますが、頭金を多めに求められるなど条件が限られます。
- 日本からの送金:購入資金はエスクロー会社の口座へ送金します。送金方法や為替のタイミングは早めに検討しておくと安心です。
- ハワイの銀行口座:購入後の管理費や固定資産税の支払いのために、ハワイで口座を開いておくと便利です(口座開設をお手伝いしたときの記事)。
- 日本側の手続き:海外に資産を持つと、日本で申告が必要になる場合があります。購入前に税理士にご相談ください。
3エージェント選び
ハワイでは、買主側にも専属のエージェントが付くのが一般的です。物件探しから条件交渉、エスクローでの手続き、お引き渡しまで、買主の立場でサポートします。日本からご購入される場合は、日本語で相談できるか、ご希望のエリアや物件の種類に詳しいか、時差の中でもこまめに連絡が取れるか、といった点もポイントになります。
なお、エージェントと一緒に物件を見始める前に、買主とエージェントの間で書面の契約を交わすことが求められるようになっています。
4物件探しと内覧

ご希望に合う物件を探し、実際に見ていきます。ハワイにいらっしゃるタイミングで内覧するほか、ビデオ通話でのオンライン内覧も可能です。コンドミニアムを選ぶときは、物件そのものに加えて次の点も確認します。
- 毎月の管理費と、その中に含まれるもの(電気、水道、ケーブルテレビなど)
- 建物の修繕積立金の状況や、予定されている大規模修繕
- ペット、貸し出しなどに関する建物のルール
- 眺望、日当たり、騒音、駐車場
yukowada.com では、ワードビレッジやアラモアナの新築・完成済みのコンドミニアムもご紹介しています(レジデンス一覧)。
5購入申込み(オファー)と条件交渉
購入したい物件が決まったら、オファー(購入申込み)を出します。ハワイでは、決められた書式の売買契約書を使って、購入価格、手付金の額、支払い方法、決済日、物件の確認期間などの条件を提示するのが一般的です。売主から条件の修正(カウンターオファー)が来ることもあり、何度かやり取りをして合意に至ります。双方が署名すると契約成立です。
6エスクロー開始と物件の確認
契約が成立すると、エスクローが始まります。エスクローとは、売主と買主の間に入る中立の会社が、お金や書類を預かり、条件がすべてそろったところで決済を行う仕組みです。
まず、手付金をエスクロー会社に送金します。そのうえで、この期間に次のような確認を進めます。
ホームインスペクション
専門の検査員が設備や室内の状態を確認します。
売主からの告知書
売主が把握している不具合などが開示されます。
管理組合の書類
管理規約、予算、議事録、修繕積立金の状況などを確認します。
事前タイトルレポート
物件に残っているローンや差し押さえなどの権利関係を確認します(詳しくはこちら)。

確認の結果、問題が見つかった場合は、修理や価格の調整を交渉したり、契約の条件に従って解約したりすることもできます。
7書類への署名と残金の送金
決済日が近づくと、エスクロー会社から最終的な精算書と署名書類が届きます。登記に使う書類は、公証(ノータリー)を受けて署名する必要があります。日本にいらっしゃる場合は、在日米国大使館・領事館で公証を受ける方法などがあります。残金と諸費用は、決められた期日までにエスクロー会社へ送金します。海外送金は着金まで日数がかかることがあるので、余裕をもって手配しましょう。
8登記・鍵の受け取り
書類と資金がそろうと、エスクロー会社が登記の手続きを行います。登記が完了した時点で、正式にお客様の物件になります。鍵や駐車場のリモコンなどを受け取って、お引き渡しは完了です(新築コンドの登記日の様子)。
購入にかかる費用の目安
購入時にかかるもの
- エスクロー手数料
- タイトル保険料
- 登記費用
- インスペクション費用
- 管理費・固定資産税の日割り精算
- ローンの場合:融資手数料・鑑定費用
金額や売主・買主の負担の割合は、物件や契約内容によって変わります。
将来売却するときのために
日本にお住まいの方がハワイの不動産を売却するときは、売却代金の一部が税金の前払いとして源泉徴収される制度があります(連邦のFIRPTAとハワイ州のHARPTA)。購入の時点から、売却時の税金や日本での申告についても税理士と相談しておくと安心です。詳しくは「ハワイの不動産を売却するときの税金と流れ」でまとめています。
よくあるご質問
ハワイに行かずに購入できますか?
内覧はオンラインでも可能で、書類の署名も日本で手続きできる方法があります。ただ、可能であれば一度は実際に物件や周辺を見ていただくことをおすすめしています。
英語が苦手でも大丈夫ですか?
契約書類は英語ですが、日本語対応のエージェントが内容をご説明しながら進めます。
どのくらいの期間がかかりますか?
物件探しの期間を除くと、契約からお引き渡しまで現金購入で1か月前後が目安です。新築プロジェクトの場合は、完成までの期間が別にかかります。

ハワイ不動産の購入は、日本語でご相談ください
ハワイと日本の両方に住まいを持つ立場から、物件のことだけでなく、その先の暮らしまで一緒に考えます。「まだ情報収集の段階」という方も、お気軽にご相談ください。
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